ふと思ったんだけど

言葉にすれば、何か分かるかもしれない

ひとりしずかの花へ

君は四方に広がる葉の上に小さな白い花をつける。葉は花の舞台となり、しかし花は舞台の主役であることを驕らず、いつも閑かに笑って…いや、果たして笑っているのだろうか。なんという切ない名前だろう。笑っているとしても、君のそれは満面の笑みではなく、飛鳥の仏像のような、あるいはモナリザのような、やや俯いたそれであろう。

君にこの名を与えた人間がどのようなことを考えていたのかは知る由もない。ただ、君を見ていると、妄想が膨らんでくるのを抑えられない。…人は、夢、目標を持つことを求められるが、誰もその内容には関心を示さない。夢は決め、目標も決め、どうだ、と思っていざ舞台に上がったら無観客というオチが待っている。それでも、舞台を与えられた身として笑顔を纏うしかない。

町に夜の帳が下りる。君の舞台にも夜の帳が下りる。幾重にも重なる暗闇に押しつぶされそうになるかもしれない。そんな時、一つオススメしたいことがある。暗闇に語りかけてみるのだ。多くを語る必要はない。一言だけでいい。

おやすみなさい

暗闇はその言葉を一度吸収し、リセットして自分に送り返してくるはずだ。そこで初めて、他人に対してしかこの言葉を使ってこなかったことに気づくだろう。そこで初めて、自分の夢や目標、それを追う自分を守れるのは自分しかいないことに気づくだろう。そして気づくのだ…そう、気づくのだ、自分を労うことは、そんなに難しいことじゃないんだと。自分を労っていいとかダメだとかではなく、それをやるのはめちゃくちゃ簡単だという単純な事実を認めるのだ。その先にきっと君は安堵を見出すだろう。

君は君のために在る。君にできる最高の舞いを自分のために踊るのだ。そこから出てくる君の笑顔、素直な笑顔を見られることを、僕は楽しみにしている。